~事前承認済み住宅デザインと AI による許認可の迅速化で再建を加速~
2025 年 1 月に発生したロサンゼルス地域の山火事を受け、被災地での復興に向けた取り組みが本格化しています。このたび、米国 Autodesk 社は、被災地域の再建と気候変動に強いまちづくりを支援するため、資金提供、ソフトウェア、そして技術支援を行うことを発表しました。
今回 Autodesk が支援するのは、The Foothill Catalog Foundation(TFCF)とのパートナーシップです。TFCF は、建築家やエンジニア、学生などによって構成されるボランティア主導の非営利団体で、100% 事前承認済みのモジュール型住宅デザインを集めたカタログを開発しています。このカタログを活用することで、設計や許可申請にかかるコストを最大 95% 削減し、通常 1 年以上かかる申請プロセスを数週間に短縮することが可能になります。
さらに Autodesk は、AI を活用した許認可支援ツールの開発にも資金提供を行っており、カリフォルニア州のニューサム知事や地域再建支援団体「LA Rises」、その他の企業と連携しながら、復興を加速させるための仕組みづくりを進めています。
Autodesk プレジデント 兼 CEO のアンドリュー・アナグノストは次のように述べています。
「ロサンゼルスの復興に携わる産業―プランニング、建築、エンジニアリング、建設、製造―のすべてに、当社のテクノロジーが活用されています。これは単なる災害からの復旧ではなく、より迅速で効率的、かつ持続可能な未来を築くための新たなモデルとなるものです」
TFCF が開発する住宅デザインは、地域住民の声を反映し、たとえばオルタデナなどの地区の街並みに調和するデザインとなっています。また、猛暑や山火事、停電といった気候リスクに対応できる耐久性も備えています。
設計には、Autodesk の BIM ソフトウェア Revit®用テンプレートを活用しており、あらかじめ行政の承認要件や環境基準を満たす仕様としています。また、BIM Collaborate Pro や Autodesk Forma® など、AEC Collection に含まれる複数のツールを使用することで、AI による分析、効率的なチーム連携、そしてより迅速な設計・建築を可能にしています。



TFCF の初期コンセプトデザインは、ロサンゼルスおよびその他の地域の建築家やデザイナーによって提供されたものです。現在もさらなるコンセプトデザインが進められています。
TFCF の共同創設者であるアレックス・アセンソン氏は次のように述べています。
「被災したご家族は一刻も早い支援を必要としています。そんな中で、Autodesk の支援により、私たちのビジョンを形にすることができました。地域に根ざし、持続可能な住宅設計を、より多くの方々に届ける道が開かれたと感じています」
Autodesk は今後も、気候変動や自然災害などの社会課題に向き合いながら、設計と製造の技術を通じて持続可能な未来づくりに貢献していきます。今回の取り組みは、同社が掲げる「Design and Make(デザインと創造)」プラットフォームの理念にもとづくものであり、世界各地の建設業界でも、廃棄物削減や環境負荷の軽減で広く活用されています。被災地域を支えるこうした支援活動は、現実的かつ即効性のあるソリューションとして注目を集めています。
■Autodesk/オートデスクについて
1982 年に設立した Autodesk は、米国サンフランシスコに本社を構え、現在世界約 40 カ国・地域で事業を展開している「デザインと創造」のプラットフォームカンパニーです。
サステナブルな建築物から次世代自動車、デジタルファクトリー、最先端技術を駆使した映画やゲームにいたるまで、ありとあらゆるものづくりのデザイン・設計・創造をテクノロジーの力でサポートしています。建設、製造、メディア & エンターテインメント業界における業務の効率化・自動化を促進する業界に特化したソリューションを搭載したインダストリークラウドを提供するほか、部門間のみならず業界全体の連携を実現し、業務プロセスを横断的にサポートする「デザインと創造のプラットフォーム」を展開し、より良い未来を築くべく、新たな可能性に挑戦するすべてのイノベーターを支援しています。詳細については、https://www.autodesk.com/jp をご覧になるか、Autodesk のソーシャルメディアをフォローしてください。 #MakeAnything