米国 Autodesk 社は、本日、設計と施工を接続して建築設計や建設工程を効率化する、クラウドベースのソリューションであるAutodesk Informed Design(※1)を発表しました。Informed Design によって、建築設計者はカスタマイズ可能で事前定義済みの建築製品を使用して有効な成果を生み出し、メーカーと協力して設計関係者と製品を共有できるようになります。Informed Design は、製造原理を建築環境に応用する工業化建築の可能性を切り開き、建築・エンジニアリング・施工・運用(AECO)の変革を支援します。
建設業界に対しては、人口増加や都市化、世界的な住宅危機への対応と、ますます大きなプレッシャーがかかっています。例えば、2030 年までに約 30 億人に住宅を供給するためには、手頃な価格の住宅を毎日 10 万戸近く建設する必要があります。さらに、業界にはサステナビリティの改善へのプレッシャーもかかっています。建設業界は世界で最も無駄の多い業界とされ、CO2 の世界の総排出量の 40% 近くを占めていると言われています。
Autodesk Informed Design 担当ディレクター兼ゼネラルマネージャー、ライアン・マクマホン(Ryan McMahon)は次のように述べています。
「現在の建設業界の在り方はサステナブルでもスケーラブルでもありません。業界として発展を続けていくためには、より多くの建物をより短期間で持続可能な方法で施工する必要があります。工業化された建築はその答えとなるものです。Autodesk Informed Design は、設計と施工を初期の段階から接続することによって、工業化建築の工程を現実のものにします。当社独自のソリューションは、建築設計者が確実な設計を行って、リアルタイムで検証できるようにすると同時に、建築製品の設計者や生産技術者が製造に関する正確な情報を設計チームと共有できるように支援します。その結果、プロジェクトは品質を高め、廃棄物を削減しながら、より迅速に完了することができます。」
<Autodesk Informed Design は建築設計と施工ワークフローを接続して、設計と施工の工程を効率化>
Autodesk のデザインと創造(Design & Make)のプラットフォーム環境は、プロジェクト ライフサイクル全体においてチーム、データ、ワークフローを 1 つにまとめ、短期間でより良い成果をあげるためのクラウド接続型ソフトウェア ソリューションで構成され、Autodesk Informed Design はその一部として提供されます。Autodesk Informed Design は、あらゆる面に持続可能性を組み込んだ工業化セットアップに向けて、建設業界を導こうとしています。Autodesk Informed Design は、Autodesk の 2 つの業界向けソリューションの無料のアドインとして、全世界で利用可能です。
Autodesk Informed Design for Revit によって、建築設計者は製造可能な既知の建築製品を使用して、かつてない確実性と品質の設計が可能になります。この Revit 2024 用アドインは、設計品質の向上をもたらし、ワークロード容量を増加させてミスとやり直しを削減させます。このアドインには以下の機能が含まれます。
- テンプレートディスカバリー: 建築製品テンプレートを検索して、製造レベルの詳細をシームレスに設計ファイルに取り込みます。
- カスタマイズ: 自社の建築要件に従って建築製品をカスタマイズし、メーカーの仕様に準拠できるようにします。
- 確実性:設計が正確で製造可能な決定になっていることを確認し、プロジェクトのリスクを削減して、ミスを防止します。
<Autodesk Informed Design for Revit で、設計担当者はカスタマイズ可能で製造可能な建築製品でかつてない確実性と品質の建築設計が可能になります>
Autodesk Informed Design for Inventor によって、建築製品の設計者や生産技術者は顧客の要求に応じた製造能力を実現できます。この Inventor 2024 用アドインは、より効率化した設計と施工のプロセスを提供します。このアドインには以下の機能が含まれます。
- シームレスなコラボレーション:建築製品のパラメトリックモデルを作成して建築設計者と連携し、適合するバージョンだけが使用されるよう確認します。
- 強力な Building Information Modeling(BIM)コンテンツの作成: 建築製品が確実にプロジェクトの要件を満たし、その他のコンポーネントや業界標準に適合するよう、BIM コンテンツを定義します。
- 製品ドキュメンテーション (図面等)の合理化:大規模なスケールで製品ドキュメンテーション(図面等)の生成や製造に必要なアウトプットの生成を簡素化します。
<Autodesk Informed Design for Inventor で、設計者や生産技術者は建築設計の顧客と連携し、建築製品の設計ルールを確立できます>
住宅危機や環境危機の問題に取り組む建設会社の Green Canopy NODE では、アーリーアクセス版の Revit および Inventor 向け Informed Design を利用して、建築設計やエンジニアリング工程の改善を図っています。
Green Canopy NODE のシニアプロダクトマネージャー、ベンジャミン・ホール(Benjamin Hall)氏は次のように述べています。
「Autodesk Informed Design は、大量生産可能な製品にカスタマイズした詳細や美的な美しさ、質の高いエンジニアリングを取り入れる方法があることを示してくれました。設計上の制約で私の想像力が妨げられることはなく、うまくいくことが分かっている選択肢を与えてくれます。そしてそれは地球のためにも、そこに住む人たちのためにも、さらには建設業界のためにも良いことです。」
<Green Canopy NODE がプロジェクトの改善やより持続可能な未来の建築に向け Autodesk Informed Design for Revit と Autodesk Informed Design for Inventor を利用した体験を紹介しました>
情報技術、通信、消費者テクノロジー市場向けのマーケットインテリジェンス、アドバイザリーサービス、イベントを提供する世界有数のプロバイダーである IDC(International Data Corporation)は、Autodesk Informed Design によって作業ワークフローを接続することのメリットについての見解を示しています。
IDC のリサーチ担当バイスプレジデントで、業界エコシステムの未来およびエネルギー・インサイト担当のリサーチ・バイスプレジデントであるジェフリー・ホイロ(Jeffrey Hojlo)氏は次のように述べています。
「接続された双方向のデジタルスレッドを通じて、建設業界のエコシステムでデータを共有することで、サプライヤーのパフォーマンスを最適化し、建物全体の設計を補完する質の高い製品やサービスを提供することが容易になります。Autodesk Informed Design で、建設業界の組織がアセットの設計と BIM プロセスの接続を効率化できるようにします。」
Autodesk Informed Design がもたらすメリットの詳細については、Informed Design for Revit (英語)および Informed Design for Inventor (英語)をご覧ください。
(※1)現在、Autodesk Informed Design の対応言語は英語のみ。日本語対応の時期は未定です。
<Autodesk Informed Design 解説ビデオ(英語)>
Autodesk、Autodesk ロゴは、米国および/またはその他の国々における、Autodesk, Inc.、その子会社、関連会社の登録商標です。その他のすべてのブランド名、製品名、または商標は、それぞれの所有者に帰属します。該当製品およびサービスの提供、機能および価格は、予告なく変更される可能性がありますので予めご了承ください。また、本書には誤植または図表の誤りを含む可能性がありますが、これに対して当社では責任を負いませんので予めご了承ください。
Autodesk and the Autodesk logo are registered trademarks or trademarks of Autodesk, Inc., and/or its subsidiaries and/or affiliates in the USA and/or other countries. All other brand names, product names or trademarks belong to their respective holders. Autodesk reserves the right to alter product and services offerings, and specifications and pricing at any time without notice, and is not responsible for typographical or graphical errors that may appear in this document.
© 2023 Autodesk, Inc. All rights reserved.