プロパティデータバンク株式会社(以下 PDB)とオートデスク株式会社(以下オートデスク)は、アセットマネジメント、プロパティマネジメント(資産管理)およびファシリティマネジメント(施設管理)などの不動産経営・管理業務を支援する不動産管理ソフトウェアに Autodesk® Revit® から BIM データをクラウド上でリアルタイムに連携可能とする機能開発を完了させ、不動産クラウドサービス「@プロパティ」のオプション機能としてサービス提供を開始しました。
これによりテナント管理、設備機器管理、計量メーター管理、工事管理のファシリティマネジメントやプロパティマネジメントに関する基本機能と BIM との連携された新たな機能を活用することができます。また、BEMS(ビルエネルギー管理システム)や IoT との連携によるエネルギー・人流等管理開発も進めています。
PDB が提供する不動産管理クラウドサービス「@プロパティ」は不動産ファンド、不動産会社、電力会社、電鉄会社、金融機関、製造業、サービス業など様々な企業に導入されています。導入企業数は約 280 社におよび、利用棟数も 6 万棟を超えています。今後、これらの既存ユーザー企業に対して BIM データの活用を普及促進するとともに、新規ユーザーへのアピールを積極的に展開していきます。
BIM データの不動産経営・管理における活用が容易になるとともに、既存建物ストックの運営管理に必要な BIM データの構築が実現します。BIM 活用を通じた不動産管理 DX の推進、維持保全業務の効率化や施設の長寿命化、そして投資用不動産の収益向上を支援する新しい機能を、不動産を活用する企業(不動産会社・企業、ファンド、自治体等の不動産所有者)のみならず、不動産管理会社など多くの企業に幅広くご利用いただけます。
活用イメージ
1. テナント管理業務における BIM 活用
- 新規契約~日常契約管理・会計処理
- テナントの賃貸契約の管理、請求入金管理、予算・収支管理まで一連の業務は賃貸事業の根幹業務です。BIM 活用により区画の確認や面積情報の管理を円滑に遂行します。
- 解約予約~営業展開~新規契約
- テナントのリーシングおよび営業は賃貸事業において非常に重要な業務です。契約更新、賃料交渉に加え解約予告などの初期情報を効率良く営業につなげる必要があります。随所で BIM の区画情報を活用します。
2. 設備機器管理業務における BIM 活用
- 点検対象機器確認~点検実施・報告~履歴管理
- 点検の対象となる建物内の設備機器、部材等の抽出およびその位置確認に BIM を活用します。実際の点検結果の登録においても BIM を活用します。
- 更新・メンテナンス対象機器確認~更新・メンテナンス実施・報告~履歴管理
- 更新・メンテナンスの対象となる建物内の設備機器(メーター等)の抽出およびその位置確認に BIM を活用します。実際の更新・メンテナンス結果の登録においても BIM を活用します。
3. 計量メーター管理業務における BIM 活用
- メーターの設定管理およびテナント入れ替えなどに伴うメーターの対応変更
- 変動費のもととなる電力・時間外空調・水道などの利用料を計量する各種目メーターの設定および対応テナント管理において BIM と連携します。テナントの入れ替えに伴う区画の変更も BIM で確認することができます。
- エネルギーおよび各種使用料管理
- 電力・時間外空調・水道などの利用料の前月との比較や異常値の確認などにおいて BIM を活用します。当該メーターの位置や対応テナントの確認を円滑に行います。
4. 工事管理業務における BIM 活用
- 工事の計画および進捗管理~完了後の固定資産登録
- 今後の計画工事について工事種別、年次、個所、緊急性などの条件で検索。対象工事は BIM により位置を確認するとともに、必要に応じて予算申請、実施申請、進捗管理、完了報告および固定資産登録を行います。
- 工事の履歴管理
- 過去の工事履歴について工事種別、年次、個所などの条件で検索。対象工事は BIM により位置を確認するとともに必要に応じて工事の詳細、図面など関連書類を確認します。
5. エネルギー・人流等管理業務における BIM 活用
- 時刻別・日別の計測計量値の管理
- 過去の工事履歴について工事種別、年次、個所などの条件で検索。対象工事は BIM により位置を確認するとともに、必要に応じて工事の詳細、図面など関連書類を確認します。