米国 Autodesk 社は、CAD ソフトウェア製品の新バージョンである「Autodesk® AutoCAD® 2025」、「Autodesk® AutoCAD® Plus 2025」を 2024 年 3 月 27 日(日本時間)より販売開始しました。
今回のバージョンアップでは、Autodesk AI を活用した機能の強化や、オートデスクおよびサードパーティ ソリューションとの連携など、CAD データの運用範囲を拡大し、ますます重要となるコラボレーションの促進を加速するアップデートが搭載されました。
AutoCAD のバイスプレジデントである Marcus Obrien は次のように述べています。
「オートデスクは、市場で最もパフォーマンスに優れた CAD ツールを開発するために全力で取り組んでいます。AutoCAD 2025 では、2024 版の 2 倍の速さ†で 2D ファイルを開くことができます。」
AutoCAD Plus 2025 の新機能
建築・エンジニアリング・建設(AEC)分野向けの AutoCAD 2025 は、オートデスク製品との連携をさらに深める機能を備えています。
AutoCAD 製品管理部門の責任者である Dania El Hassan は次のように述べています。
「AutoCAD ユーザーは Autodesk Docs で、真に連携したクラウド環境を体験できます。[マークアップ読み込み]を使用すると、Docs で PDF ファイルを共有してフィードバックをもらい、そのマークアップを AutoCAD で即座に表示できるため、遠隔のチーム間でもすばやく設計作業を進めることができます。」
また、AutoCAD 2025 は、Autodesk AI のデータ分析や自動化機能など、2D/3D 設計のエクスペリエンスを高める機能を搭載します。「オートデスクのパワフルな AI が、CAD に携わるユーザーの生産性向上に貢献していることを誇りに思います」と、El Hassan は述べています。 「最も一般的なワークフローを対象として AutoCAD の開発を進めることで、ユーザーはクリエイティブな作業に集中して取り組むことができるようになり、より良い成果をもたらしたり、より良い成果をもたらしたり、AI 時代の先進的な CAD の利用方法を実現したりすることができます。」
スマートブロック
配置・置換機能を備えたスマート ブロックは、AutoCAD Plus 2024 に初めて導入されました。AutoCAD Plus では、Autodesk AI を利用して 2D 作図の主要機能を改善する取り組みを続けています。スマート ブロックはこの取り組みの一つです。AutoCAD Plus 2025 では、コンテンツの再利用と図面間の標準化という設計効率を上げる 2 つの新機能が導入されました。
「AutoCAD Plus 2025 でリリースされた新しいスマート ブロック機能は、イノベーションを通じてユーザーに価値を提供するオートデスクの取り組みの成果です」と、El Hassan は述べています。
スマート ブロック:[ブロック変換]を使用すると、すばやくジオメトリをブロックに変換できます。Autodesk AI を活用したこのツールでは、選択したジオメトリを図面内で検索し、一致するオブジェクトをすべてハイライト表示、ブロックのインスタンスに変換するオプションを選択します。
「検索と変換が可能なこのツールで、AutoCAD のワークフローがさらに効率的になります。ブロックの取り扱いには気を使うこともありますが、この機能を使用すると、より効率的なアプローチで時間を節約でき、図面内の要素からすばやくブロックを作成できます」— 設計アソシエイト/Joe VanderPluym 氏
また、新機能スマート ブロック[オブジェクト検出](テクニカル プレビュー)では、図面をスキャンして検出したオブジェクトをブロックに変換できます。このツールを使用すると、ブロックを使用せずに作図された図面や、AutoCAD 以外のアプリケーションで作成された図面、PDF などの他のファイル形式から読み込まれた図面をクリーンアップする時間を節約できます。
これは、現在まだ開発中の機能の試験搭載です。今後もさらに進化し、時とともに改善していきます。たとえば、オブジェクトを認識して提案する機能については、リリース時点では平面図ビューでのみ機能します。平面図の建築要素を検出する場合に最適です。最新情報については、AutoCAD 2025 ヘルプページを参照してください。
プロジェクトにおける Autodesk Docs との連携強化
Autodesk Docs は、AEC コレクション に含まれるクラウドベースの共通データ環境プラットフォームです。AutoCAD 2025 では、Autodesk Docs を使用して設計プロジェクトを管理するユーザー向けの機能が強化されました。
AutoCAD 業種別ツールセットにも Autodesk Docs の機能が追加されました。AutoCAD Plant 3D 2025 では、サブフォルダ内のプロジェクトでコラボレーションしたり、Autodesk Docs ビューアと Navisworks の両方で溶接記号を表示できるようになりました。また、Autodesk Docs でホストされているプロジェクトの作業時に、複数のユーザーやマシンの間で DWG ファイルを自動同期できる機能が、AutoCAD Architecture 2025 と AutoCAD MEP 2025 の両方のツールセットに追加されました。2 人以上のユーザーが、どこから接続するかにかかわらず、同時にファイルにアクセスしながら共同作業する必要がある場合のチームの生産性が向上します。
[マークアップ読み込み]* では、Autodesk Docs で作成されたマークアップが含まれる PDF ファイルを AutoCAD と連携させ、関係者が Docs のマークアップ ツールセット一式を使用して加えた変更を継続的に同期させることが可能になりました。
* AutoCAD Plus で読み込まれたマークアップを、他の AutoCAD 製品で閲覧することができます。
AutoCAD Plus 2025、AutoCAD 2025 の新機能
オートデスク アシスタント
AutoCAD Plus および AutoCAD の 2024.1 Update に初めて導入されたオートデスク アシスタントを使用すると、組み込みのパレットを使用してヘルプ リソースにすばやくアクセスできます。今回のリリースでは、ジェネレーティブな応答を行う Autodesk AI 搭載の対話型インターフェイス**がオートデスク アシスタントに導入されました。
** Autodesk AI による対話型機能は英語版のみに搭載しています。
「以前は常に他のツールを使って情報を探していましたが、特定の課題に適したものを見つけるためには、数多くの条件を指定する必要がありました。オートデスク アシスタントは、返信の中で正確なコマンドを直接教えてくれます。それこそまさに AI アシスタントに求める機能です」— Shipbuilding 社 シニア デザイナー/Markus Karlsson 氏
疑問に関する学習リソースを参照するために作業スペースを離れる必要はありません。AutoCAD 上で直接、機能について質問し、設計課題の解決方法を見つけることができます。さらにサポートが必要な場合は、同じインターフェイスからオートデスク カスタマー サポート スペシャリストに連絡し、チームとコミュニケーションを取りながら作業を続けることができます。***
*** アカウント タイプに応じて、特定のアカウントでは技術サポート担当者にライブ チャットで問い合わせたり、都合に合わせてコールバックを予約したり、オートデスク アシスタントを使用してサポート ケースを送信し、関連するファイルを添付して、特定の設計に関する問い合わせに対してオートデスク サポート チームに追加のコンテキストを提供したりできます。
AutoCAD Plus 2025 および AutoCAD 2025 ではアクティビティ インサイト****が強化され、詳細なイベント プロパティが追加されました。また、以前の DWG 履歴ツールの機能が統合され、DWG バージョンによるフィルタリング機能と堅牢なファイル比較機能により、設計中の図面変更をすべて追跡できる単一ソースを作成できるようになりました。さらに、Autodesk Docs で管理されている図面のバージョン管理機能が追加されました。アクティビティ インサイトを表示するために追加の設定や構成を行う必要はありません。アクティビティ タイプは、[アクティビティ インサイト]パレットで表示するか、AutoCAD の[開始]タブから直接表示することができます。この 35 種類のアクティビティ タイプについてトラッキングを開始します。図面を開く必要はありません。
**** AutoCAD では図面比較機能のみ
主なパフォーマンスと作図
AutoCAD Plus 2025 および AutoCAD 2025 では、コマンドの開始後にハッチングの境界を描画するオプションが追加されました。描画キャンバス内の既存の境界に依存する必要がなくなり、ハッチングで必要な空間だけを塗り潰せるようになりました。
ハッチング領域の描画において、幅を指定したパスに沿ってハッチング テクスチャを作成できるようになりました。ハッチングでハイライトを作成して図面を見やすくする機能がさらに拡張・合理化されています。
ArcGIS® ベースマップ
Esri の ArcGIS® ベースマップが、AutoCAD Plus 2025 および AutoCAD 2025 で直接利用できるようになりました。実際の地理情報をプロジェクトの基盤に組み込むことができます。
建築設計者・エンジニア・施工業者は、高解像度の衛星画像や航空画像、OpenStreetMap やストリート、ライトグレーおよびダークグレーのモノクロ マップ スタイルの 5 種類のベースマップにアクセスし、情報に基づいた意思決定の基盤として利用できます。
今すぐ始めましょう
AutoCAD 製品のサブスクリプションメンバーの方は、Autodesk Access からアップデートを行えます。サブスクリプションメンバーでない方は、AutoCAD Plus 2025、AutoCAD 2025、AutoCAD Web の無償体験版をご確認ください。
最新情報については、AutoCAD 2025 ヘルプページをご参照ください。
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