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オートデスク ニュース

新菱冷熱と Autodesk、DX・BIM 基盤の高度化に向けた戦略的パートナーシップを拡大 〜戦略的連携に関する覚書(MOU 2.0)を締結、DX 推進と企業変革を加速〜

新菱冷熱工業株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:加賀美猛、以下、「新菱冷熱」)と米国 Autodesk 社(本社:米国カリフォルニア州/プレジデント兼 CEO:アンドリュー・アナグノスト、以下、「Autodesk」)は、DX 推進と企業変革の加速を目的に、戦略的連携に関する覚書(以下、MOU 2.0)を締結しました。

新菱冷熱工業株式会社 代表取締役副社長 デジタルトランスフォーメーション推進本部長 焼田 克彦(左)と
オートデスク株式会社 代表取締役社長 / Autodesk, Inc. Japan Sales Vice President 中西 智行(右)

MOU 2.0 は、2024 年 3 月に発表された MOU 1.0 で得られた成果を土台に、BIM のさらなる導入・定着、および将来の AI 活用を視野に入れた DX 基盤の整備を推進するものです。新菱冷熱は、2030 年の長期ビジョン「未来・環境エンジニアリングカンパニー」の実現に向け、施工プロセスの高度化、データ活用による意思決定支援、そして脱炭素社会へ貢献するための取り組みを進めており、今回の MOU 2.0 はその実現を加速させる重要なステップとなります。

MOU 1.0 の成果と MOU 2.0 の意義

MOU 1.0 締結以降、両社は強固なパートナーシップのもと、複数のプロジェクトにおいて、BIM 環境の整備と施工 DX の実装を推進してきました。新菱冷熱は、デジタル推進企画部の BIM 課と各事業部が連携し、施工現場の実情に即した対話を重ねることで、実効性の高い成果を得ることが出来るワークフローを新たに構築しました。これらの取り組みは、米国テネシー州ナッシュビルで開催された「Autodesk University 2025」をはじめとした Autodesk の主要イベントでも紹介され、設備業界だけではなく建設業界全体に大きなインパクトを与えました。

新菱冷熱の代表取締役副社長デジタルトランスフォーメーション推進本部長の焼田克彦は、「MOU 1.0 で始めた取り組みを継続するだけでなく、MOU 2.0 ではこのワークフローを施工現場に定着させ、実際の成果につなげなければならない」と強調しています。これは、企業としての果たすべき責任であり、Autodesk との長期的かつ戦略的な提携が不可欠だと位置づけています。

Autodesk の日本法人、オートデスク株式会社 代表取締役社長の中西智行は次のように述べています。

「この度は、新菱冷熱工業様の長期的な DX パートナーとして Autodesk をお選びいただき、MOU 2.0 の締結に至りましたことを大変光栄に思います。両社で力を合わせて設備業界全体の DX 推進の底上げにも引き続き取り組んでいきたいと考えています」

MOU 2.0 で進める主要施策
新菱冷熱は、MOU 2.0 締結により、3 つの施策を重点的に進めていきます。

■ 施策 1:「新菱 BIM」 の導入推進と定着化

「新菱 BIM」とは、Autodesk Construction Cloud®(ACC)を「コア事業のデータプラットフォーム」として位置づけ、①BIM を基本とした施工を目指す、②現場は ACC で管理・運営する、③施工 DX は ACC と Revit® で実現する、を柱とした取り組みです。新菱 BIM を導入するターゲット案件では、関係者への BIM 教育を重点的に実施し、BIM 人材の育成を推進します。さらに、各事業部や支社には BIM コーディネータを選任し、専門教育を展開します。

■ 施策 2:データドリブンなプロジェクト運営の仕組みづくり

施工現場における真の DX を実現するには、自社だけでなく施工協力会社も含めた BIM による全体最適化が不可欠です。特に、労働力不足が深刻化する中、このような取り組みは喫緊の課題であり、迅速かつ確実な対応が求められています。新菱冷熱は、この課題に対して、配管・ダクト施工の領域を中心に、Revitと ACC の機能を最大限に活用し、プレファブ(工場や倉庫での事前制作)やロジスティクス(資材の搬送・管理)との連携も視野に入れた統合型ワークフローの整備を進めています。統合型ワークフローでは、施工業者が必要とする図面を適切なタイミングで提供し、施工協力会社も含めた一気通貫のプロジェクト運営体制を構築することで、設計から施工、維持管理までのプロセスをデータでつなぎ、施工現場の生産性と品質の向上を目指しています。

■ 施策 3:データ蓄積と活用に向けたデジタル基盤整備

新菱冷熱は、BIM を企業全体の意思決定を支える「戦略的データ資産」として位置づけています。その中核を担うのが、Revit で生成された BIM データを ACC で管理することにより実現される「粒状化データ」の活用です。

「粒状化データ」とは、従来のファイル形式に依存せず、必要な情報を最小単位で抽出・活用できるデータ構造を指します。これにより、モデルデータと外部システムとの柔軟な連携が可能となり、設計・施工・維持管理の各フェーズを横断するデータ活用が実現します。

新菱冷熱は、BIM データに加え、自社が保有する基盤システムの業務データや ACC に蓄積されたプロジェクト情報を統合し、さらに AI も活用することで、施工現場の状況把握だけでなく、プロジェクト分析や経営分析にまでつながる高度なデジタル基盤の構築を目指しています。

この取り組みにより、施工現場のリアルタイムな情報を経営層の意思決定に直結させる「データ駆動型の企業運営」が可能となります。新菱冷熱は、統合的なデータ活用を通じて、建設業界における DX の新たなスタンダードを創出していきます。

今後の展望

両社は、継続的な技術協働と戦略パートナーシップの深化により、BIM 人材育成や施工 DX 推進、DX 基盤の高度化、支援体制の強化、AI 活用を見据えた取り組みなどを展開し、設備業界全体の生産性向上と価値創造に貢献していきます。

新菱冷熱について

1956 年に創業した、空気調和・給排水衛生・電気設備・コージェネレーションシステムなどの幅広い分野で、国内外の大型プロジェクトを手掛けている総合エンジニアリング企業です。経営ビジョン「さわやかな世界をつくる」のもと、2030 年の長期ビジョンに「未来・環境エンジニアリングカンパニー」を掲げ、先進的な技術でサステナブルな脱炭素社会の実現に貢献する企業を目指しています。DX 推進においては、2022 年に発足したデジタルトランスフォーメーション推進本部を中心に、デジタルを活用した業務プロセス変革に取り組んでおり、国土交通省 BIM モデル事業への参画など、BIM 導入も積極的に展開しています。2025 年 10 月からスタートした第 16 次中期経営計画でも、データドリブン経営を実現すべく、DX 推進とデジタル基盤をさらに強化するためのさまざまな施策を実行していきます。

Autodesk/オートデスクについて

1982 年に設立した Autodesk は、米国サンフランシスコに本社を構え、現在世界約 40 カ国・地域で事業を展開している「デザインと創造」のプラットフォームカンパニーです。サステナブルな建築物から次世代自動車、デジタルファクトリー、最先端技術を駆使した映画やゲームにいたるまで、ありとあらゆるものづくりのデザイン・設計・創造をテクノロジーの力でサポートしています。建設、製造、メディア & エンターテインメント業界における業務の効率化・自動化を促進する業界に特化したソリューションを搭載したインダストリークラウドを提供するほか、部門間のみならず業界全体の連携を実現し、業務プロセスを横断的にサポートする「デザインと創造のプラットフォーム」を展開し、より良い未来を築くべく、新たな可能性に挑戦するすべてのイノベーターを支援しています。詳細については、https://www.autodesk.com/jp をご覧になるか、Autodesk のソーシャルメディアをフォローしてください。 #MakeAnything

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Autodesk Japan Communications

オートデスク株式会社 コミュニケーションズチームです。企業情報、製品・サービスからテクノロジーやパートナーシップまで幅広いトピックに関する記事をお届けします。

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