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オートデスク ニュース

IDC Infobrief:デジタル技術で COVID-19 の影響を克服するための建設業界の取り組み

オートデスクの依頼により米調査会社 International Data Corporation(IDC)は、日本を含むアジア太平洋地域(APIJ)の建設業 283 社を対象に、新型コロナウイルス感染症の影響とその回復状況、ならびに今後を見据えたデジタルソリューションの拡充に関する調査(2020 年 7 月から 10 月にかけて実施)を行い、 2021 年 1 月に発表しました。本稿はその抜粋です。

この調査では、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復速度とデジタルトランスフォーメーション(DX)の採用状況には明確な相関があること、ネクストノーマルにおいてビジネスの将来を確立するためにはデジタル建設ソリューションが不可欠であることが明らかになりました。

新型コロナウイルス感染症の影響からの回復と DX の関係

新型コロナウイルス感染症のパンデミックが長期化し、世界は「コロナショック」とも呼ばれる景気低迷に見舞われています。パンデミックへの対応と回復の程度は業界によって異なりますが、建設業界は、この危機による影響が特に深刻な業界の一つとなっています。

この原因としては、ソーシャルディスタンスによる制約で人手不足や工期の遅れが発生していること、建設コストが高止まりしていることのほか、もともと業界内で  DX  が進んでいなかったことが挙げられます。

パンデミック前の時点で、APIJ の建設会社の 80% が DX の初期の段階にありました。そのような会社はパンデミックの影響からなかなか抜け出せず、景気後退に耐えながらレジリエンシーの構築に取り組んでいます。一方、DX を推進してきた建設会社は、今回の危機に対する準備が当初から整っていたと言えます。

新型コロナウイルス感染症の影響からの回復度合いは、国によっても差が出ています。回復段階でリードしているのはオーストラリア・ニュージーランドと日本で、2~3 割の会社がネクストノーマルへの準備を進めています。さらに、シンガポールでは 3 割ほどの会社が徐々に成長への回帰の段階に進んでいる一方、インドでは半分ほどの会社が依然としてパンデミックの影響の出口を模索しています。

3 つの回復フェーズ

コロナショックからの回復状況は、「反応」、「適応」、「加速」の 3 つのフェーズに分類できます。

図 1. 3 つの回復フェーズ

反応フェーズの建設会社は、パンデミックによって生じた影響にいまだ対処している段階です。激変した環境の中で事業を継続するためには、リモートワークなどで従業員の安全を確保し、対面で接していない時にも従業員のエンゲージメントを高い状態に保つ必要があります。そのため、この段階では、ビデオ会議システム、従業員のコミュニケーションや健康管理のためのアプリ、従業員エンゲージメントといったテクノロジーに投資することになります。

適応フェーズの建設会社は、パンデミックによって社内に生じたギャップや新たな要件に対応するため、テクノロジーの適応を図っています。このフェーズではいったん減少した現場業務の回復が予測されるため、タッチレスの備品や体温感知テクノロジーのほか、従業員の健康に関する情報の伝達やフィードバックの収集に用いるアプリなどの分野で DX が進むことになります。このフェーズでは、職場への安全な復帰が進められる一方、「主として在宅勤務」のままになる従業員も現れます。このようなハイブリッドワークフォースをサポートするテクノロジーやポリシーを整備することも重要です。

加速フェーズの建設会社は、新しいイノベーションに着手し、今後の成長機会への準備を進めています。ネクストノーマルにおいて高度なレジリエンシーを発揮し、マーケットシェアを獲得するために必要不可欠なツールが、デジタル建設ソリューションです。

建設業務の各段階におけるデジタル建設ソリューション

建設業務には、計画や設計から入札、施工管理と試験、引き渡し、運営とメンテナンスまで、さまざまな段階があります。今回の調査結果によると、現時点で各社のテクノロジー投資額が特に大きいのは、計画、入札、現場作業といった段階でした。また、今後、投資の増額が計画されているのは、試験と試運転、運営とメンテナンスといった段階でした。

その一方で、設計段階ではデジタルソリューションの採用があまり進んでいません。設計段階で使用できるデジタル ソリューションをあまり知らないと回答した建設会社は、APIJ 全体の 3 分の 1  ほどを占めました。また、設計の段階で建設図面用のソフトウェア ソリューションを利用している会社はわずか 7% で、46% の会社が依然としてプロジェクトに紙の図面を使用していました。

図 2. APIJ における建設図面用テクノロジーの利用状況

各回復フェーズに必要なテクノロジーに重点的に投資することにより、DX を加速させることが可能になります。それにより、パンデミック前から直面していた多くの課題を解決しつつ、今後新たな障害が発生してもそれに耐えられるよう、ビジネスの将来性を確立することができるのです。

 

調査結果の詳細については、IDC InfoBrief(日本語翻訳版)をダウンロードしてご覧ください。

また、この IDC InfoBrief に基づくオートデスク特別ウェブセミナーをオンデマンドでご視聴いただけます。IDC Japan 株式会社 IT スペンディングリサーチマネージャーの敷田 康 氏に今回の調査結果を解説していただいた後、オートデスク株式会社 ACS セールスマネージャーの大西 正明が建設業界の課題と可能性について講演しております。

Autodesk Japan Communications

オートデスク株式会社 コミュニケーションズチームです。企業情報、製品・サービスからテクノロジーやパートナーシップまで幅広いトピックに関する記事をお届けします。

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